*写真屋の恋*
「セ、センセイ!あのっ…あの?!」
「あの後…どうしたんだい?まさか、峯村くんの家に行っちゃったとか、言わないよね?」
棒みたいに固まってしまってる私に、少し怒りながら、とろりと巻き付けるように甘く、センセイは囁く。
震える空気に、
むせるようなセンセイの甘い匂いに、
窒息しそう。
「…ゆな君?」
「…え!?あ、いや、あの、…あの後はその、峯村くんちで飲み直し…た、
ような…そうでないような…あはは…」
発言した瞬間、部屋の空気がガクンと下がった気がして、言葉を濁してしまった。
「本当に、信じられないね…。」
あれ?このセリフどっかで聞いた気が。
「何かあったらどうするんだい?男の子の部屋にやすやすと上がっては行けません。」
腕の中の私をのぞき込むように、センセイは諭す。
「え、でも峯村くんは友達ですし…」
「じゃあ、何もされなかったんだね?」
「はい、別になに…………。」
も?
アレ、何かされたってゆうんだろうか?