*写真屋の恋*
ガヤガヤ…
「…でもWATARUさんはもう奥さんと別れてるんでしょう?」
「ああ…まぁ…うん、」
あれから三日後。
約束通り、峯村君は焼鳥屋で私の話を聞いてくれている。
「だったらもう遠慮しないでいいんじゃないですか?」
センセイと奥さんが死別してることはなんとなく言っていない。
「まぁそうなんだけど…。」
「大丈夫ですよ。ゆなさんの腕ならそうそうに首になったりしません。」
「え、振られること前提で話進んでる?」
峯村君は飲みかけの焼酎を片手でブラブラさせながら、イタズラっぽくクスクス笑った。
「まぁそれは冗談として、同業者としてはすぐにでも頂いた封筒に目を通すべきだと思います。」
「…うん、それはちょっと思ってた。」
センセイとは関係なしに。