大好きな君へ
溜め息しか出なくて、廊下で立ち尽くしていた。
(ショック…で、立ち直れない──よ…)
人目もはばからず廊下で膝からガクリと倒れ込みそうになったけれど
踏みとどまった。
ぶーちゃんの私がこんな事でめげてちゃ、御所くんを陰ながら支えることなんて出来ないよね…
ネガティブになるな!私!!
ふ、太ってる女の子が好きじゃないかもなんて分かってたことだし!
「…」
あ、で、でも、ほら私、体の割には足首は細いって言われたことあるじゃん!
まあ…
体の割にだけどさっ───
『そうかも』
あ!そっ、そうそう、顔は、体の割に小さいって…そう!小顔だよ?小顔って言われたこともあるもん!
でも、体の割にが付いていたけど──
『そうかも』
やっぱり、私…太ってる…よね?
『そうかも』
(……。)
頭の中で御所くんに相槌を入れられて
私は、決心した。
今まで自分を何とかしょうとか考えたこと無かったけど
一切無かったけど
ほんと無頓着だったけど……
キレイになりたい。
御所くんに認めてもらいたい─
その気持ちが私を突き動かした。
ぜっつたいキレイになってやるう!!!
私、吉野紗矩!
本日この時より、脱ぶーちゃん宣言をいたしますっっッ!!!
頑張れ私!!
くじけるな私!!!
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