大好きな君へ
中3の春。
父親の転勤で引っ越して来た私は、手続きの為に転校先の中学校に呼び出されていた。
放課後のグラウンドに運動部の声が響いて───
初めて御所くんを見たのはグラウンドで高跳びをする姿だった。
高くジャンプをしてバーを跳び越える御所くんは
風を受けて一瞬空を飛んだように見えて───
私は、見とれたんだ…
(か、かっこいい…)
その時からずっと好きだった。
ずっと彼を見ていたくて──
私は、御所くんを遠くからつけ回した。
いわゆる…ストーカー?
あくまで、いい意味だけど。
って、やっぱり犯罪かも。