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赤鬼姫-アカオニヒメ-
転校
私は今、廊下にいる。
隣には今日から私の担任(になるのであろう)の先生がいた。
二十代後半くらいの男の先生だ。
「―――ってことで、お前は今から俺と一緒に3組に来てもらう。
ま、皆たぶん良い奴らばかりだと思うから安心しろ。」
「はぁ……」
たぶんって何だ。
まぁ気にしてないから別にいいけれど。
転校するのは今回が初めてではないから
そこまでクラスに期待はしていなかった。
「少し…聞いていいか?」
「はい?」
突然先生が私に聞いてきた。
「その・・・前の学校のことなんだが…」
「………」
なんだ。そのことか。
私は少しだけ考え答えた。
「……無理です。言えません。」
「そうか……。まぁ別に言わなくてもいいさ。
誰もあまり深く聞かないだろう。」
「………」
あまり話たくないないようだったから
あまり聞かれなかったことに私は安心した。
「ここだ。少し待ってな。」
いつの間にか教室についていた。
先生は先に教室に入っていく。私は待っていろと
いわれたので廊下で先生が呼ぶのを待つことにした。