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家族

｢おはようございます。桜さん、白良さん｣

｢おはよう｣

｢おはよう朱嘉ちゃん。朝ごはんできてるわよ｣

｢ありがとうございます｣


私がリビングに降りていくと、桜さんはキッチンでお弁当を作っていて、
白良さんはいすに座って新聞を見ていた。



転校してきて数日がたった。
昨日は私が赤鬼姫だと言うことが新しくできた友達―――藍華、紫希、紅乃の三人だけど―――にばれてしまった。だけどその三人は友達でいてくれると言ってくれたのでまぁ大丈夫だと思う。



｢ねぇねぇ朱嘉ちゃん？｣

｢？なんですか？｣

｢今日、もし暇だったら街を見て回らない？昨日いい感じの店を見つけたの｣


桜さんは嬉しそうに話しながら私の目の前のいすに座った。


｢いいですよ。私も丁度ほしいものがありますし｣

私は朝食のパンにジャムを塗りながら答える。
すると桜さんは子供のような笑顔で私を見た。


｢本当？嬉しいわぁｗそれじゃぁ学校が終わったらメールしてくれる？｣

｢わかりました｣

｢…おはよう｣


丁度桜さんとの会話が終わったころに、千草君がリビングに下りてきた。

｢おはよう千草君｣

｢おはよう千草。朝ごはん出来てるわよ｣

｢ん」　


低血圧の千草君はボーっとした表情でテーブルに着いた。


｢ご馳走様｣

｢ご馳走様でした。おいしかったです｣


私と白良さんが同時に食べ終え、立ち上がる。


｢あら、もう食べたの？｣

｢はい。そろそろ行かないと遅刻しそうなんで…｣
　

私はそういうと洗面所に向かった。