SugarⅠ
「無理に決まってる」
そんな顔をして、大きな瞳で俺を見つめてくる。
「大丈夫、俺を信じて。
姫仲はよく頑張った。もう幸せになってもいいんだよ。」
手を差し出すと、ゆっくりと俺の手をとった姫仲。
「嘘ついたら許さないからね……」
下を向いてそう言っているが、もう目に涙はないみたいだ。
「分かってる。」
再び姫仲を抱きしめた。細くて壊れそうだったから、優しく。
君の傷を消すことは
出来ないけれど
痛みを分かち合うことは
俺にだって出来るよ
君の心の傷が治った時
僕の想いを伝えるから。
(姫仲、おはよっ)
(…………おはよう…)
(っ…今日も天気いいな!)
(うん……っ)
君が少しずつかわり始めた
-END-