SugarⅠ

｢そういうのに従ってる人見るとさ、何かイライラするの。

……まぁ、人間関係めんどくさいから、そうするしかないのかもしれないけど。

あたしはそんな風になりたくないから学校なんて来たくないよ。｣



美海は気まぐれだもんな。


時間を急かされたり、束縛されたり、自分の時間を邪魔されたりすると、美海は怒る。



だから、クラスの集団で、縛り付けられるのがイヤで堪らないんだろう。



｢なら無理して来なくてもいいよ。………来たくなったら俺が美海の家まで迎えに行く。

呼んでくれれば、すぐに行くし。 女子の集団が苦手なら俺と居ればいい。


絶対に１人にしねぇから。｣



｢優しいね、涼は。

あたしね、最近になって気付いたんだけど、無意識のうちに手の甲を爪で刺してんの。


気がついて見たら真っ赤になってるんだよ。｣