だって君が好きだから。
いつの間にかあたしは
眠ってしまっていた。
目を覚ますと誰かが
パーカーを被せてくれていた。
「あ、おはよ。」
「キョーちゃん…。」
「俺の退院祝いだって
集まってくれたのに
泥酔して爆睡してごめんな」
「そんなの、全然いいよ。
楽しんでくれたんなら〜」
「おぅ、楽しかった♪」
「ふふっ、良かった」
「……」
なんか、沈黙…。
何しゃべったらいいんだろ
「…優樹〜」
沈黙を破るように
真樹が寝言を呟いた。
「ふはっ!」
「寝言でも優樹かよ!」
あたしはむにゃむにゃ
寝言を言ってる真樹を見て
その隣にスヤスヤ眠っている
修を見つめた。
それに気づいたキョーちゃんは
あたしの腕をぐいっと引っ張った。
「ん?どうしたの…?」
「一緒にいたら辛いのか?」
「…え、」
「修と一緒にいて辛い?」
「辛いっていうか…
どうしたらいいのかわかんない。」
「…そろそろ、
本当に俺でしょ?」
キョーちゃんに
腕を引っ張られて
ギュッと抱きしめられた。
「…キョーちゃん」
「…あいつよりも
優梨のこと幸せにするよ?」
「……」
「俺んとこ、…来て?
…側にいてほしい。」
「…うん。」
あたしは俯いて頷いた。