だって君が好きだから。


あたしも帰ろうとした時




「優梨!!」




「キョーちゃん」




「やっと、見つけた〜」




キョーちゃんは息を
切らしながら笑って言った。



そんなキョーちゃんが
すごく愛しくなって
キョーちゃんに抱きついた。




「キョーちゃん、ありがとう。」




「おぉ、…どした?
なんか今日甘えん坊だな」




「なんでもないよ」




あたしはニッコリと
笑って見せた。




「…なんでそんなウソ言うの?
鈴夏に言われたんでしょ?
俺、聞こえちゃったんだよ。」




「…キョーちゃん」




「修のとこ戻れば?」




「…なんでそんなっ!」




「だって、優梨さ、
俺と付き合ってから
一度も俺の事好きっとか
言ってくれないじゃん?」




「そんなことない!
キョーちゃんのこと
ちゃんと好きだよ。」




「…ごめん、
俺完全に言わせたよね。
優梨から言ってくれるの
ずっと待ってたから、
今のは無しね。
聞かなかったことにする。」




「…キョーちゃん
あたし、本当に好きだよ」



あたしはそう言って
背伸びをしてキョーちゃんに
キスをした。




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