だって君が好きだから。


「あっ、ヤダヤダ!
キョーちゃんのバカー!」




「優梨、弱いじゃん。
全然強くねぇ〜」




「そんなことないもん!
あたし一回だけだけど
修に勝ったことあるもん。
……あっ、ごめん。
えっとキョーちゃんの
お願いはなんですか?」




あたしは自分で言って
慌てごまかしたけど
余計変に思われてない?




「…なんでもいい?」




「もちろんいいよ!」




「じゃぁさっきみたいに
キスしてほしいな。」




キョーちゃんは
真っ赤ななりながら言った。



「うん、わかった。
…じゃぁ目つむってほしいな。」




あたしがそう言うと
キョーちゃんは目を閉じた。



チュッと軽く触れるだけの
キスを何回もした。




「…ヤバい、待って!
これ以上は俺がヤバいから
もぅ、いいよ。ありがとう」




キョーちゃんは真っ赤に
なりながら慌てて言った。


キョーちゃん、可愛いな。



「ダメ、あとちょっと」




あたしはもう一度
キョーちゃんにキスをする。




「優梨、俺止まんなくなるよ。」




「…いいよ。」




あたしがそう言うと
キョーちゃんはあたしを
ギュッと抱き寄せて
頭に優しく手が回る。




「キョーちゃん、好き」




「俺も、好き」




たくさんキスをした。



キスをするたびに
キョーちゃんが愛しくて
しかたなかった。



こんなにも優しく
あたしに触れてくれて
大事にされてるのが
すごく伝わってきた。





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