だって君が好きだから。


「今日から本格的に文化祭の
準備を進めて行こうと
思うので用がない人は
放課後残ってください。」




ホームルームの時間
クラス委員が
教卓に立ってそう言った。



「「はーい」」




「優梨、残る?」




修がそう言って
話しかけてくる。




「うん、何もないし
残ろうかな。」




「んじゃ、俺も〜」




スカートのポケットの中から
ケータイが震えだした。



文化祭の準備残る?




真樹とキョーちゃんから
同じ内容でメールが来ていた。



あたしは2人に残ること
だけつたえた。




うちのクラスは
何するんだっけ?



「劇かお化け屋敷の案が
多かったのですが
空いてる教室がなくて
舞台は空いてるので
劇に決定しました。」




劇かぁ…
あたし、衣装作りとか
のほうがいいかも。



裁縫とかはまだ
得意な方だし。




「では、劇は
白雪姫で決定でいいですか?」




「「はーい」」




「主役の白雪姫は
誰かやりたい人いますか?」




「「……。」」




誰もやる自信ないよね。
だって主役だもん。




「では、推薦にします。
誰か白雪姫の役をやってほしい
人を推薦してください。」



クラス委員長…
推薦はかわいそうだよ。
やりたくなくても絶対
決定になっちゃうんだから。



< 237 / 274 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop