だって君が好きだから。
「劇なんだし
仕方ないもんね。」
「まぁ、そうだけど。」
「それより、クレープ
食べちゃおうよ!」
「そだね。」
次の日の放課後から
本格的に準備にとりかかった。
小人役のあたしは
セリフが少ないから
衣装作りも手伝った。
「森野、裁縫うまくね?」
でた、また岸田くん。
「そうかな?」
「うん、うまい!
他の女子下手すぎるくらい」
「そんなことないよ。
みんな上手なんだよ?」
「じゃ、これ見てみ
縫い目ガッタガタだろ?」
「ちょっと、岸田!
あんたそんな文句言うなら
自分でやりなさいよ!」
「おれ、できねーもん」
「だったら文句言わないで。
優梨ちゃんも黙って聞いてないで
岸田にちゃんと言ってよ」
「…あ、ごめんね。」
「岸田の言う通り
下手とか思ってるんでしょ?」
「そんなこと…」
「だったら!
優梨ちゃんが全部やってよ」
「えっ」
言ってること
めちゃくちゃだよ〜!