だって君が好きだから。


「優梨にはキスするのダメ?」




修が指であたしの
涙を拭きながら
イタズラな顔をして言った。




「ダメ…」




「ダメって言われてもするけど。」




修からの優しい
キスの雨が降ってくる。




「んっ…」




「…期待してもいいの?」




「…うん。
あたし、やっぱり修が」




「…まだ、言わなくていいよ」




あたしと修はそのまま
ベッドに倒れ込んで
今までの溝を埋めるように
キスをして。お互いを求めた。




「ちょっ…ストップ!
これ以上はここでしたらマズイ。」




「…うん、そだね。」




ほ、保健室でこんなこと
しちゃうなんて…



恥ずかしすぎる。
誰かに見られてたら
どうしよう〜!!



「放課後だから
誰もいないだろ。」




「何も考えてなかったね」




「うん、考えてなかった。
でも俺は、どんなカタチでも
またこうやって優梨と
一緒にいれて嬉しいよ。」



あたしが思っている
不安を読み取るかのように
そんなことを言ってくれた。



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