だって君が好きだから。
「悪ぃ、待たせた。
寒くなかったか?」
あたしはキョーちゃんの
バイト先でキョーちゃんが
上がるのを待っていた。
「ううん。大丈夫。」
「どうした?
バイト終わってメール見たら
外で待ってるからって
メール来ててびっくりした。」
「一緒に帰りたいなって
思ったから、待ってた。」
「そんな、可愛いこと言って。
そういえば文化祭の準備
どんな感じ?進んでる?」
「うん、進んでるよ〜
岸田くんが手伝ってくれててね」
「え、岸田が?」
「うん、あたしひとりだから。」
「え?なんでひとりなんだよ。」
「あっ、それは…。」
そっか、あの時キョーちゃん
バイトでいなかったんだ。
「はぁ、なんだよ、それ!」
あの時の話をキョーちゃんに
全部話すとキョーちゃんは
怒ったように言った。
「違うの、松本さんは悪くないよ。」
「悪いってかそこまで
みんなの前で言う必要なくね?」
「でも、修が止めてくれたかし
あたしがひとりで何もできないから。」
「ふ〜ん。」
「…なんで怒るの?」
「怒ってねぇーよ。
ただ、俺がそこにいれば
俺がとめれたのになって
思っただけだからさ。」
「キョーちゃん…」