だって君が好きだから。
あたしどうやって帰ってきたんだろ。
いつのまにか部屋の前に立っていた。
…さっきのは夢?
あたし、キョーちゃんに
キスされちゃった。
どうしよう。
明日から学校でキョーちゃんに
どんな顔して会えばいいの?
キョーちゃんはあたしが
修を好きなこと知ってたし。
わかんないよ、真樹に話したい。
ピロリロリーン♪
……修から電話だ。
「はい、もしもし?」
『あっ、修だけど…。
優梨もう、体大丈夫か?』
「…うん、大丈夫だよ?
わざわざありがとうね!」
『あ〜別にいいけど。
今日さ、恭平になんかされた?』
「えっ!
なっ、なんでそんなこと。」
『観覧車降りた後
優梨なんか変だったから…
帰りなんて超上の空だしさ?』
「な、なんにもないよ?
あるわけないじゃん!」
あたし嘘つくの下手だな。
噛みまくっちゃった。
『お前嘘つくの下手!
なんかあったなら言えよ。
俺じゃなくても真樹にでも。』
「うん、ありがと。
でも、なんにもないから…」
『そっか、ならいいんだ。
優梨が元気なかったら
キモいからさ!』
「キモい言うなー!
でも…ありがと修…」
『おぅ、なんかあったら
俺にすぐ言えよ?
優梨は特別だからな!』
………特別。
あたしが欲しかった言葉。
でも修はそうゆう意味で
言ったんじゃないよね…。
「ありがとう!」