だって君が好きだから。
「今日は文化祭の準備を
本格的に進めていくから
授業はないぞ〜」
教室に入ってきた
担任がそういうとみんな
大喜びで立ち上がった。
「じゃっ、舞台で使う背景を
作る係と衣装係に別れて
主役だけ劇の練習しろ。」
…じゃ、修と離れちゃうんだ。
衣装係はきっと
あたしと岸田くんだけ
真樹も手伝ってくれるかな。
「真樹ちゃーん!
真樹ちゃん絵が上手だから
背景お願いしてい〜?」
小西さんが
あたしをチラっと見て
真樹にそう言った。
…やっぱり、
岸田くんとふたりだけか。
「あたし、絵下手だから!
裁縫得意だし衣装係行くわ」
真樹…!
「真樹〜!ありがとう!!」
「何言ってんの、当たり前。
それにしても小西腹立つ!
あたしがいつあんたに上手い絵
見せたんだよっての!」
「…確かに真樹が絵書いてるの
見たこと一度もない。」
「適当なこと言ってあたしに
恥かかせたかったんじゃい?」
「…」
小西さんはいったい
何がしたいんだろう。