だって君が好きだから。
「もういいよ。」
「え?」
「なんでいるんだよ!」
廊下側の窓があいて
キョーちゃんがいた。
「優梨、もういいよ。」
「キョーちゃん。」
「岸田が言うように
俺は、気付いてたよ。」
「え?」
「ごめん、優梨のこと
縛りつけたりして。
もう、解放してやる。」
キョーちゃんは
そう言って廊下を歩いて行った。
「待って!待って!キョーちゃん!」
「何?」
「あたし、キョーちゃんの
側にいるよ?」
「もういいよ。」
「どうして?」
「もう、十分楽しかったから。
手放してあげるから、
修のとこ戻れ。」
「キョーちやん。」
「今までありがとうな。
今日で俺らは友達に戻るぞ。」
「キョーちゃん…」
「優梨!」
「修?」
「ナイスタイミングだな。」