輝石
一度深呼吸をしてから、
勇気を振り絞って、インターホンを押した。
すると、「はーい」という女の人の声が聞こえた。
しばらくして、ドアが開いた。
『あ、あの、中村君の同じクラスの佐藤です。
中村君、いらっしゃいますか?』
「あら、わざわざありがとう。
残念だけど、今は蒼馬いないんだ。」
『そうですか...
では、このプリント中村君に渡しといてもらえますか?』
あたしは、大量のプリントを中村君のお姉さんに渡した。
その時、お姉さんが一瞬、
悲しそうな顔をしたのは気のせいかな...