【完】ヤクザな彼氏
「私ね、牛沢くんの傷つくところ見たくない」
「・・・あぁ」
「私の事守ってくれるのは嬉しいけど、さっきみたいに殴られてまで守って欲しくない」
これが私の本心
本当に伝えたい事
守ってくれること
嬉しくないはずがない
でも・・・
私はイヤなの
「分かったんじゃ。でも、わしゃぁヤクザじゃけぇケンカもえっと売られるし買わんにゃぁいけん時がくる。そればっかしゃぁ分かってほしい」
「・・・うん」
私は涙ながらにそういう
「スマンの。えっと心配かけて」
シュン、とした顔を見せる牛沢くん
愛しくて愛しくてしょうがない
私は少し背伸びをした
チュッ
と音を立てる
その瞬間牛沢くんの顔が赤くなった
それは私が牛沢くんの頬にキスをしたから