KEEP OUT!
 
―――だって本当は晴也…とっても優しいのに…
   だめだよ…やっぱり…


「晴也ぁ…やめてあげて…かわいそうだよ…」


雛姫は気づいていた。
自分の醜い感情に。

誰よりも…相手にして欲しい。
誰よりも…見ていてもらいたい。
誰よりも…愛してもらいたい。

いっそ自分以外の人間なんか、見えなくなれば良いのに。
 
でもそれは叶うことの無い願いだった。

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