愛、シテあげる。*完*
うわ。
うわうわうわ。


「ママ……」


「んっ?」


「それ、何」



ママの持つピラピラの何かを指差す。



「ああこれ?





水着よ♪み・ず・ぎ!」




「冗談やめれぇぇぇい!!」





パシイッとピラピラの布をはたき落とす。

「そんなもの、水着とは呼びません!原始人の服じゃねぇかああ!」


「やあねぇ真央ちゃん!ただのビキニじゃない♪」


嫌だあああ!


私は、ビキニだとかそういう類いが嫌いなんじゃあ!

ビキニなんて、下着で歩いてるようなものだよ?ねえ?
恥ずかしいったらありゃしない。絶対着れない!(泣)


「真央さんは、イマドキでは無いんですね」

「そうよ真央!イマドキの女子高生はみーんな着てるじゃない!恥ずかしがることなんてないのよ!」

「いやいやいやいや無理無理無理無理無理無理無理無理!!」


いい!私はイマドキじゃなくてもいいから!
第一、そんなの似合わないから!

だから嫌ー!!


ソファに座る昌彦さんに視線で助けを求める。



へるぷみー!昌彦さん!


「……真央ちゃん















恥ずかしがることなんてないんだよ?(ニッコリ」



終わったああー!!(泣)

味方いなかったー!!


てか昌彦さん今の笑みは何ですか。
蓮の『魔王スマイル』にそっくりだったんですけど。やっぱ親子ですね…。


「さあ真央ちゃん!観念しなさい♪」


「離してー!!」


ずるずるずるずる……



強制連行反対……。
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