愛、シテあげる。*完*
「あらぁ可愛い!!」

「似合いますね(ニッコリ」

「うん、とても素敵だ(ニッコリ)」



ビキニに無理矢理着替えさせられ、リビングに連れ出され


見せ物ですか私は!(泣)


てか親子揃って魔王スマイルは止めてください。
怖いっす。


「……ていうかさ、水着に着替えてどうすんの」

もう半ば諦めた私は、ため息混じりに聞く。


「真央さん。これから泳ぎに行くんですよ」

へ?


「今日は暑い日らしいから、皆で湖で泳ぎましょっ♪」


ああ……そういうこと。

何で皆知ってて私は知らなかったんだろう。


「言ってたら、真央ちゃん水着持ってきてたでしょ?ビキニ着せるための策略よ!策略!真央ちゃんってば、ちっともイマドキの格好してくれないんだもの……。せっかく可愛いのに(泣)」


「……」



呆れて、もう何も言えないんですけど。


「さあ!私達も準備して、行きましょ!」


仕度にとりかかり始めた皆を、ボケッと見つめる。





ていうか、何か忘れてるような。


何だっけ。


< 103 / 212 >

この作品をシェア

pagetop