愛、シテあげる。*完*
ウィ~ン
ウィ~ン…
洗濯機がぐるぐる回るのを確認して、廊下に出た。
あれから家に帰って、即行自分の部屋に向かい、着替えてから
こうしてグルグルと洗濯機を回している。
昌彦さんとママはまだ仕事から帰ってきていない。
そう。
つまり
蓮君と二人きりだということ!(泣)
あんなことをされた後に、二人きりなんて……死んじゃう。
だからなるべく関わらないように、蓮君を避けながら家事をこなそうと思う。
よし。次は掃除をしなくちゃ。
階段下の物置から、クイックルワ●パーを出す(これめっちゃ便利!)。
階段を上がって、3階の廊下から徐々に綺麗にした。
あ~、最近掃除は後回しにしてたからなあ。
埃が少し溜まっている。
自慢に聞こえるかもしれないけど、広い家だから掃除が少し面倒臭いんだよねぇ…。
この家は3階建ての一軒家。
ママが一生懸命稼いだお金で建てた家。
実は、ママはああみえて仕事人間で、一流企業の社長秘書。
凄いよね。
私なら絶対なれない仕事。
しかも、社長と行動を共にするから、出張等で何週間か帰ってこない日もある。
ママはとにかく忙しい毎日を送っている。
だから私が家のことをしているというわけなんだ。
私だって、ママに負けないくらい、家の事頑張らなきゃね!
ママを助けるために
できれば早く社会に出て働きたいんだけど、
年齢的に難しいし。
私に出来ることで、少しでも親孝行できたらいいなあなんて、思ってたりする。