愛、シテあげる。*完*
●●真央side●●






また紫に、心配かけてる。



そう思うと、自然と漏れる溜め息。




紫に、迷惑かけたくない。


でも、これ以上隠し事は……








駄目だ。



限界だよ。








今頼れるのは紫しかいないんだから



相談に、のってもらおう。






空っぽの頭でも、そのくらいは考えられた。





今自分が弱っていることも






早くなんとかしないと



蓮と、一生離れてしまうことも






ちゃんと、分かってるから








こうなったら、紫に話そう。




包み隠さず、全部。










後の授業を適当にやり過ごして、放課後を待った。






早く、話してしまいたい。






体にのし掛かるこの重荷を






早く、消し去りたいよ。








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