愛、シテあげる。*完*
なんか、蓮君に対しては恐怖というより呆れた感情のほうが強いかも。


流石に、触られたら怖いけどね。


蓮君、男の子だし。



……そーいえば。




「そういえば聞きたかったんだけど」


「何ですか」


お皿にカレーを盛りながら話す。
フワアとあがる湯気。
うん、おいしそうに出来た!



「何で同い年なのに敬語なの?」


「は…。そんなことですか」


蓮君は明らかに訝しげな表情を浮かべる。


そんなことって…。

「どんなこと期待してたの」


変態はやっぱりいかがわしい質問を期待してたのかなあ。

もしそれだったら、光の速さでドン引きする。



「どうしてそんなに格好良いの?とか」

「は?」


ぺちゃ、とお玉が鍋に落ちる。



「好きなタイプは?とかですかね」


「……はぁ」


いかがわしくはない。いかがわしい質問ではないけれど……はぁ。


何かイメージと違う。こんなにナルシストだったとは。


「もういいや」


「残念ですね」


全然残念そうに見えないんだけど。

てか大体、こんな無表情で無感情な変態男のどこが格好良いの!?


チラリと目を向けると、






向けると?


「あれ?」






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