愛、シテあげる。*完*
キーンコーンカーンコーン




顔が火照ったまま、放課後を迎えた。
教科書とかノートとかを鞄に詰め込む。


はぁ。
家に帰ったら、蓮いるよね…。


また何かされんのかな。

てか、男性恐怖症というより蓮恐怖症?
いや、恐怖症ってわけでもないなあ。

ただ単に、変態だから嫌なんだよなあ。

あんな奴に目ぇ付けられて、男性恐怖症なんて治っちゃったんじゃないかな。





ドンッ





「わっ」

「あ、悪ぃ」

ぶつかってきたのは男。


男?




おと……こ、のこ





「ギャー!!!」






教室中に響き渡る悲鳴。


「真央~!;」



紫ヘルプミー!


「え、ちょ、大丈夫?」
「ギャー!来んなー!!来ないでー!」
「え?え?」
「喋んないでー!!(泣)」

「真央落ち着けー!!」





やっぱり、男なんて……グスッ(泣)





ヒシッと抱きついた先は紫の細い腕で。


「うぅ……紫が一番」
「今更でしょ」



ごめん男子。
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