愛、シテあげる。*完*


急いで顔を洗って、寝間着を着替えた。



着替えるとき、蓮がなかなか部屋から出ていかなくて大変だったのは、言わなくても分かるよね……。








「終わりましたか?」


「うん」


扉の外で待ってくれていた蓮に返事をする。



パタン



「お待たせ」


「では行きましょう」


淡々と話す蓮。

冷めた表情をしているように見えるけど

仕度の遅い私を待っててくれてたり


私に歩調を合わせてくれてたり



なんだかんだ言って、色んなことに気を使ってくれてるんだよなぁ。

敬語使うし、まさにジェントルマンみたい。


あ、変態とドSってところを除けばね?


…………いや待てよ?
ドSじゃない、つまりドSの反対であるドM………紳士がドMだったとしたら?







。。。。。。。


(あんなことやこんなことを想像中ww)
























キモいな……;






「真央さん?どうかしましたか」

「え?……あ、何でもない」




蓮がドMじゃなくて良かったです……。

ドSも困りもんだけどさ……;












ドS……



ふと。

急に『香水』という言葉が浮かんできた。
こういうの、よくあるよね?ある言葉と、全く関連性の無い単語が浮かんでくること。



香水、といえば。

蓮は爽やかで甘い匂いを纏っているけれど、あれは香水なんだろうか。
それともシャンプーとか?女子じゃないからそれは無いと思うんだけどな。





「蓮」

「はい」
< 88 / 212 >

この作品をシェア

pagetop