愛、シテあげる。*完*
急いで顔を洗って、寝間着を着替えた。
着替えるとき、蓮がなかなか部屋から出ていかなくて大変だったのは、言わなくても分かるよね……。
「終わりましたか?」
「うん」
扉の外で待ってくれていた蓮に返事をする。
パタン
「お待たせ」
「では行きましょう」
淡々と話す蓮。
冷めた表情をしているように見えるけど
仕度の遅い私を待っててくれてたり
私に歩調を合わせてくれてたり
なんだかんだ言って、色んなことに気を使ってくれてるんだよなぁ。
敬語使うし、まさにジェントルマンみたい。
あ、変態とドSってところを除けばね?
…………いや待てよ?
ドSじゃない、つまりドSの反対であるドM………紳士がドMだったとしたら?
。。。。。。。
(あんなことやこんなことを想像中ww)
キモいな……;
「真央さん?どうかしましたか」
「え?……あ、何でもない」
蓮がドMじゃなくて良かったです……。
ドSも困りもんだけどさ……;
ドS……
ふと。
急に『香水』という言葉が浮かんできた。
こういうの、よくあるよね?ある言葉と、全く関連性の無い単語が浮かんでくること。
香水、といえば。
蓮は爽やかで甘い匂いを纏っているけれど、あれは香水なんだろうか。
それともシャンプーとか?女子じゃないからそれは無いと思うんだけどな。
「蓮」
「はい」