きっとそれを      平凡と呼ぶのだろう

 そんな環境も長くは続かなかった。
 20歳で卵巣摘出の手術をする事が決まった。
 入院期間は2週間。

 その間休むことを伝えると、
 『もう、来なくてもいい』
 との返答が。

 今のご時世、最低賃金のアルバイトといえども、いくらでも代わりは居る。
 ということだったのだろう。

 学生の頃にバイトをしていた本屋が懐かしい。
 友達が働いていた。
 問題は何もなかった。

 休憩中はマンガの本を読み放題で、挨拶していれば怒られることもなかった。
 相手が高校生の子供だと認識している社員がほとんどだったからだ。



 退院後は体力を余り使わなくて済む職場でのアルバイト生活を再会。
 転々とバイト先を変えていったが、過去最悪の職場に出会うこととなる。



 百円ショップと言えば全国に何種類もの店が何万店舗とあると思う。
 地元で一番大きなショップで採用して貰ったのが始まり。

 数え切れないほどの種類を揃えている。
 化粧品、裁縫関係、食器、園芸用品、文房具、衛生用品…。
 使い方のわからない物も多々あった。
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