きっとそれを      平凡と呼ぶのだろう
これからの自分
 市役所の嘱託職員として働いているが、来年の九月には解雇の危険もある。

 新年度になり、新しい職場で働き始めたばかり。
 環境に鬱病というものは敏感に反応しすぎる。

 やっと慣れてきたと思っていても、新しい仕事が次々と入ってくる。
 休日は精神的な疲れを取るために丸一日無駄にする。
 そんな状態だというのに、解雇された後のことを考えると頭が痛くなる。

 母親は、自分の娘が同棲をしていることに不満のようなので、籍を入れてしまいたいと思ったりもする。
 しかし過去の経験から色々と自信がない。
 今の彼氏も、気後れしている部分もありそうだ。

 こればっかりは、心の準備をきちんとしてからじゃないと先には進めそうにない。
 悩みなんて、人それぞれだが、仕事の悩みは誰もが持つもの。
 家庭のことや恋愛の悩みだって同じ。

 少し病院と仲良しなのを除くと、どこにでも居る悩める女性。
 これといった趣味もなく、自慢できる特技もない。
 夢はそれなりにある。

 あぁ、自分はなんて平凡な生活をしているんだろう。

 じゃあ、芸能人は非凡なのか。
 芸能人とは言っても、やってることは同じだから、きっと悩みも仕事、恋愛、家族。
 職業が違うだけで、非凡に見えるけど、同じだと思う。

 いくら個性の強い人でも、きっと同じ悩みを抱えてる。
 非凡な人を捜す方が実は難しいのかもしれない。

 だからきっと、みんな平凡。
 だからきっと、



 あたしも、平凡。



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