カテキョのコンちゃん!



――――――――…




流れ行く雲。


空を飛ぶ雀。


授業中のそんな一瞬を眺めるのが好き。



「超分かるよ、それ。」



金曜日。


今日も始まったゆるーいカテキョの時間。


何気なく話したあたしの授業中の楽しみに、コンちゃんは共感してくれた。



「……だからお前はバカなんだ、とか言わないんだね。」


普通は呆れちゃうでしょ。


「何で?すごーくいいじゃない。」


だらり、とあたしの机に寝そべるように突っ伏して笑う。


「俺も好きだったよ、授業中に外見るの。」


想像できるなー。


ぼけーっとしてたんだろうな、きっと。


「コンちゃんって、紙飛行機とか飛ばしてそうだよね。」


「むむっ、おぬし何故それを!」


「……。」




ゆるい、ゆるすぎる。
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