Present For You
長い沈黙が重い空気を漂わせる。


言ってしまった後で失敗したなと思ったけど今更どうにもならないし、どうしようという気にもなれない。


俊介は困ったようにちょっと頭を掻いて立ち上がり、


「じゃ、今日は帰るわ。何かあったら呼べよ?」


と、不完全な笑顔を見せて引き返していく。


どんどん遠ざかっていく──

私の傍から──……



「待っ……俊介──……!」

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