約束
「優・・。」
知らなかった。
優がそこまでアタシを思ってくれていたなんて。
嬉しかった、だけど、余計に寂しくなった。
「だから俺はお前を死なせない。」
「大丈夫だよ・・・うん。」
「嘘じゃないな。」
「馬鹿な真似はしない・・。」
逢いたいけど。
逢いたいけど、優が悲しむことはしたくない。
アタシこそ優を幸せにできたのかな。
アタシばっかりが幸せをもらっていたのかもしれない。
心の奥にあいた穴は消えない。
やっぱり寂しくて、悲しくて。
時間が経ったら消えるのかな。
今はまだ苦しくて優に逢いたくて仕方ないけど。
強く生きられるかな。
「今は、まだ無理だけど・・・強く生きてみるよ・・。」
「俺が支えてやる。」
健介はアタシの肩に手を置いて笑った。