約束



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「ふぁ~ぁ。」


心地よい潮風と、照りつける太陽。

日焼けは嫌いだけど今日くらいは太陽に当たっていてもいいかもしれない。


「う~。気持ちいいなぁ・・・。」


遠くでカモメが鳴いていた。

果てしなく広がる海と空。

なんとなく足を運んだのは波止場。


打ち寄せる波が心地よいリズムを作る。

ただ、1人だけその場にいた。



「はぁ~。」


課題も終わらない、単位も危ない。

最近は友達も疎遠だし。


疲れていた。

大学という場所に足を運ぶことが嫌になったアタシはサボりでここまで来てしまった。

住んでいるところとはあまりにも遠い場所。



「嫌だなぁ~。」


アタシは背伸びをしたままゆっくりと身体を倒す。

目の前には青い空だけ。


「全部、空みたいに単純だったらいいのに。」


なんて、呟いてみる。

横になって目を瞑る。


なぜか涙が溢れた。





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