約束
「うっ・・うぅ・・・っ。」
あん?
誰だ?
泣いてんのはよ?
俺はどこに立ってんだ?
アレは・・俺の写真?
「嘘だろ、おい。冗談はやめろよ。」
明らかにこれは俺の葬式。
俺は体が震えた。
「嘘だろ!これはないから!ありえねぇって!!」
どれだけ叫んでも喚いても誰も見向きもしない。
俺の格好は病院服のままだった。
そんなことはどうでもいい。
「ちょっ!ぁ、健介!」
俺はずかずかと健介の側に歩み寄った。
「健介!お前だろ!こんな冗談を考えたのは!ビビったじゃねーか!!」
俺はそう言って座っている健介の肩を後ろから叩いた。
「・・・ぇ?」
ちょちょちょ!
ちょっと待てよ!
健介の肩を叩いたつもりなのに。
俺の手は健介をすり抜けた。
「嘘だ、ろ・・?」
俺は呆然と立ち尽くした。