夢デアエタラ
【現夢五回目ー9】


ピクピク……







螢は
白目で泡を吹いてる
重吾を
上から見下ろしていた。







「全く…このガキャ…」







重吾の懐を
ゴソゴソとし、

自分の財布を取り戻した







「ん?」







さらに懐には
えらい厳つい
ジッポのライターと
タバコが入っていた。







「なんだコイツ…

高校生の分際で
タバコなんて
吸いやがって……」






嫌がらせの意味も込め
そのライターを重吾から
奪った。







「没収~没収~」







これがなきゃタバコも
吸えまい…



面倒なケンカに
巻き込まれたお礼に、
螢はジッポのライターを
没収した。







そして、
何事も
なかったかのように
裏路地から
明るい商店街に出て、

家へと帰っていった
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