夢デアエタラ
【現夢六回目ー7】



しまった!!!




殺される!!!!







アスマは
走馬灯がよぎるように
静かに目をつぶり

死を覚悟した。







とっさなことに
螢も固まって動けない。







しかし……







「……?」







全く
襲ってくる気配がない。







ぶつかったのにも
関わらず、
それでさえ
サハラ一族は
気付いていないのか、

ひたすら
祈りを続けていた。






「おいおい……

マジかよ」







螢は
その鈍くささに感心
していると、

アスマは這うようにして
サハラ一族から離れた。







「あわあわあわ……」







まだ少し混乱している
らしい。







「おい、しっかりしろ。

見ろよ
コイツら恐竜以上に
鈍感だな」







とにかく
気持ちを落ち着かせ、
アスマは一呼吸した
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