夢デアエタラ
【現夢ー5】


夢であろうが
何だろうが関係ない。



麗花を奪うものは
誰であろうと許しは
しない。







螢の声が
聞こえたか
聞こえてないか
分からないが、

無視するかのように
その者達はクルっと
背を向け
その場を去ろうとした。







「待てっつってんだろ!」







力いっぱい握った拳が

麗花を背負ったヤツの
頭に降り下ろされた。







ゴイン!!







「…つ!」







螢は手を抑え、
声を上げた。







拳を当てた部分は
とても堅く、

まるで
ヘルメットのような物を
殴った感触が残っていた








拳はその硬さに対し
痛みを帯びている。








…って痛い?





ここは夢なのに…?




バカな……







しかし、
そう思うものの

確かに拳を当てた左手は
ジンジンと
痛みがあるのを
感じていた
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