夢デアエタラ
【現夢ー10】


学校も終わり、
いつもより気だるい
1日がようやく終わった







「何だよ、この疲労感…」







ブツブツと言いながら

螢は家に入ろうとすると







ピリリリリ!

ピリリリリ!







螢の携帯が鳴った。


普通の若者とは違い、
着信メロディーではなく

単調な呼び出しコールだ







「もしもし、なんだ?」







相手は番号を見れば
分かる。

母親だ。







「あ、螢?

今日
ちょっと遅くなるから

勝手にご飯作って
食べてて」







「分かった」







それだけ言うと
電話は切られ、

螢は静かにポケットへ
携帯をしまった

< 56 / 138 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop