夢デアエタラ
【現夢二回目ー9】
「…アナタにとって
さらわれた子は、
とても大事なんですね」
「当たり前だ。
ソイツ等が
もし麗花に指一本でも
傷つけてみろ。
そん時は一族全員
皆殺しだ」
その殺意に満ちた
螢の鬼の目を見て、
男はギョッとした。
背筋が凍るような威圧感
この人に頼むのは
頼もしいのか、
それとも
とんでもない人に
任せたのか
分からなくなるくらい
である。
「それで、
どこに
さらってったんだよ?
生け贄って
何する気だよ?」
「は、はい!
サハラ一族は
一種の民族的な教えを
信じており、
人柱をすることに
よって、
神の思し召しがあると
信じているようです。
そのため、
ウチの里から人をさらい
その人を使い、
人柱にするのです」
「んだと…!!」
ならば、一刻を争う。
麗花の身が心配だ。
螢はスクっと
立ち上がると、
外に出る準備をした。
「すぐ助けに行く。
その一族の特徴は
どんなんだよ?」
「???
サハラ一族と戦った
んでしたよね?
ヤツらの特徴はすぐ
分かるハズですが…」
「白いモヤで
何も見えなかったんだよ」
すると、
男はそれに対し感心を
示した。
それもそうだ、
姿が見えない敵相手に
臆することなく
立ち向かったのだから。
「さすがですね…
では、
私についてきてください
サハラ一族をお見せ
します」
「何だと?
近くにいるのかよ?」
男は出口からクルっと
振り返り、
答えてみせた。
「いいえ。死骸ですよ」
「…アナタにとって
さらわれた子は、
とても大事なんですね」
「当たり前だ。
ソイツ等が
もし麗花に指一本でも
傷つけてみろ。
そん時は一族全員
皆殺しだ」
その殺意に満ちた
螢の鬼の目を見て、
男はギョッとした。
背筋が凍るような威圧感
この人に頼むのは
頼もしいのか、
それとも
とんでもない人に
任せたのか
分からなくなるくらい
である。
「それで、
どこに
さらってったんだよ?
生け贄って
何する気だよ?」
「は、はい!
サハラ一族は
一種の民族的な教えを
信じており、
人柱をすることに
よって、
神の思し召しがあると
信じているようです。
そのため、
ウチの里から人をさらい
その人を使い、
人柱にするのです」
「んだと…!!」
ならば、一刻を争う。
麗花の身が心配だ。
螢はスクっと
立ち上がると、
外に出る準備をした。
「すぐ助けに行く。
その一族の特徴は
どんなんだよ?」
「???
サハラ一族と戦った
んでしたよね?
ヤツらの特徴はすぐ
分かるハズですが…」
「白いモヤで
何も見えなかったんだよ」
すると、
男はそれに対し感心を
示した。
それもそうだ、
姿が見えない敵相手に
臆することなく
立ち向かったのだから。
「さすがですね…
では、
私についてきてください
サハラ一族をお見せ
します」
「何だと?
近くにいるのかよ?」
男は出口からクルっと
振り返り、
答えてみせた。
「いいえ。死骸ですよ」