夢デアエタラ

【現夢三回目ー１２】



「オラ！！」







ドカ！！！







螢は
一番最初に
飛びかかってきたヤツに
蹴りをくらわせた！！







ズザザザーー！！！






サハラ一族は
勢い良く吹っ飛び、
地面に叩きついた。






しかし、
すぐに体をムクリと
起きあがらせると

再び襲いかかってきた。






どうやら
さほどダメージは
与えられないようである







「ダメ！！
そんな蹴りじゃ
コイツ等は倒せないよ！」






アスマはサハラ一族の
頭を踏み台にして、
ピョンピョン逃げ惑い
ながら
大声で叫んでいた。






仕方ない……



手が痛まるが、
力いっぱい
拳でぶん殴ってやろう。







これだけの数相手に
何度も拳を使えば

手が砕けてしまうかも
しれない。






しかし
それをかえりみず、
ケンカに勝つのが
螢のケンカ学である。






ギン！！







拳を握りしめ、

螢は本気の目をした。







ゾク……







その鬼気とした恐ろしい
殺気に、
さすがのサハラ一族も
何かを
感じとったようである。








「いくぜ……！！」







そう言い、
飛び出した瞬間……




螢の体に異変が起きた。







グラ……







なんだ…頭が…？








突然立ちくらみのような

脳が揺れる感覚に
襲われた。







そして、
一瞬にして目の前が
真っ白になってしまった