夢デアエタラ
【現夢四回目ー4】


螢は、
ふと自分の格好にも
気付いた。







「ジャージ…」







この山を登るときは
普通の服に対し、

今はジャージ姿。







午前の体育の授業から
着替えるのが
面倒くさくて

ジャージのままで
いた事を覚えている。







どうやら、
この夢での
疲労や怪我は
現実にも繋がり、

眠る際に
現実で居た格好や物は
この夢に持ち込めるらしい。






つまり、
極端な話
この世界で
死んでしまえば、

現実でも
死んでしまうかも
しれない。







かと言って、
麗花を助けないワケには
いかない。








「……」







螢は携帯を取り出し、
サハラ一族の転がる
死体と
『自分』をセットにし

写真を撮り始めた。






「これなら、

現実の俺も夢のこと
気付くだろう…」







この夢を解明しなければ
ならない。







この不思議な夢を…






…るぅ………


たるぅ………


ほたるぅ………







どこからか、
自分を呼ぶ声がした。







「遅せえぞサル女」






と、周りを見渡すものの

誰もいない。







「?おかしいな…」








螢!!!!!!!!!!
< 98 / 138 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop