レンズのスガオ

それから三週間後だった。
“夜の世界”で関沢くんを見かけたのは。
見かけた、というよりは、見つかった、と言った方が正しいかな。


私はまたいつものように課題を終わらせた後、仕事に行った。
今日は▲▲▲ホテルだった。
そのホテルの近くには、お酒臭いお店が沢山集まっている。

いつものように、愛想よくあいさつして「仕事」をして、お金をもらった。
今日のお客は、何だか最後まで物足りないような感じでタクシーに乗った。もちろん最後まで笑顔でタクシーが見えなくなるまで手をふり、おじぎをした。

そこで同じ▲▲▲ホテルから40近そうなオバサンと出てきたのが関沢くんだった。
その人物が関沢くんだとわかるまで、だいぶ時間がかかった。
メガネをしていない。
メガネをとっただけで、人の顔は結構変わると分かっている私でも「私くらい若そう…」としか思わなかった。
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