レンズのスガオ


「けんと…信じられる?あんたの彼女、夜はどこぞのオヤジと………。」

「それを言うなら、詩唯だって、同じだろ?でも、おれが付き合ってるのは、すみれじゃない。佐藤詩唯だ。おれは今、れおじゃない。」


「普通に考えたら、ナイ組み合わせだよね。」

涙が出てきてしまったけど、もう、気にしない。

「何か、人生狂ってきちゃったみたい。」

声が震えてくる。



震える唇に、何かが重なった気がした。
< 55 / 83 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop