レンズのスガオ
私は、この手紙の封を切った方が良いの?
「あれ?詩唯ちゃん?こんばんは、どうしたの?」
「あ……こ、こんばんは。」
気がつくと、隣に住んでいる古家さんが、買い物帰りに、声をかけてくれた所だった。
ちょこっと、古家さんと話をして、とりあえず手紙の封は切らずに、家に入った。
古家さんは、私の事情を知っている。よく、私の部屋へ、フルーツなどをおすそ分けしに来てくれる、優しいおばさんだ。
とっぽど、古家さんに相談しようか、迷った。
けど、この手紙の件は、黙っておくことにした。
人に迷惑をかけたくない。