桜が咲く日に
6月、まだ陽向の席は僕の横
僕は時々消しゴム借りるんだ
「消しゴム貸してくれへん?」
こんなこと言う僕に
授業に集中しているにも関わらず
いつも優しく笑ってくれる陽向は
「うんいいよ、はい」
と天使の様な笑顔で僕の机に
自分の消しゴムを置く
時間が止まればいいと思うほど愛しい
でも本当は消しゴムなんて
自分の筆箱に入ってるし
シャーペンの上の部分にだって
消しゴムくらい付いてる
ただ、君と関わりたくて
喋りたくて笑顔が見たくて
嘘付いてるだけなんだ
ごめんね、授業の邪魔して