愛ユア




わたしは、あなたが好きで

あなたは、あの子が好きで


それは、まぎれもない事実。


…でも


あなたが隣に居て

たとえ偽りだろうと、愛を感じることは――いくらでもできた。




だけど




やっぱり、それじゃだめなんだ。







偽りの愛なんて、誰も喜ばない。




…なんて。
きれいごとにしか、聞こえないかもしれないね。



でも

確かにあのときのわたしは




そう、

思ったんだ…







――溢れるほどの愛は
深い悲しみに紛れ込み


その深い悲しみは
“別れ”という選択を選んだ――



その選択が正しかったのかは、まだハッキリとは言えないけど


今、あなたの隣には…

あの子がいるね。



あなたが笑っているところを、何度か見たことがあります。


とても、とても幸せそうに見えたよ。




あなたの笑顔を見たときだけ、あの選択が正しかったと思えたんだ。



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