ゲームオバケがでるぞ！

ゲームオバケがでるぞ

あるところに、テレビゲームの大好きなゆうま君という男の子がいました。
学校から帰ってくるとゲーム。
休みの日は朝から晩までゲーム。
「ゲームばかり、やめなさい。」
「目が悪くなるわよ。」
「ゲームお化けに目を食べられるわよ。」
お母さんがどんなふうに叱っても、ゆうまくんは言うことをききません。
「やだね！」
「お化けなんかいるもんか！」
ゆうま君は口答えばかりします。
お母さんは本当に困ってしましました。

そんなある日のことです。
ゆうま君は、ご飯前に少し寝てしまったせいか、夜中に目が覚めてしまいました。
何を思ったのか、ゆうまくんは、まっくらな部屋の中で、ゲームをやり始めたのです。

ゲームをやり始めて数分後。
「目…目…」
後ろの方から、地面を這うような低い声が聞こえました。驚いたゆうまくんは思わず後ろを振り返りました。
何も、いません。
「気のせいか…」
ゆうまくんは、またゲームを始めました。
しばらくすると、またゆうま君のすぐ後ろでその声が聞こえました。
「目…くれ。目…くれ。」
ゆうま君の心臓が張り裂けそうにドキッとしました。
その声は、だんだんだんだん近づいてくるのです。
ゆうま君が、恐る恐る、後ろを振り返ると、
そこには、長い髪の目のない白い肌のお化けが這うようにこちらに近づいて来ます。
「助けて！」
と叫ぶひまもなく、お化けが襲いかかってきます。
「目をくれ。目をくれ。」
必死で逃げるゆうま君をお化けが追ってきます。
「目をくれ。目をくれ。」
お化けは、ゆうま君の目を奪おうと覆いかぶさって来ました。
「もう駄目だ！」
ゆうまくんは、テレビで頭をうって気絶してしましました。