同じ空の下で
【響歌の耳はお前のせいだって言われた】
え?!
ママのせい?
違う!
ママのせいじゃないよ。
納得がいかない私は父親を追いかけた。
路地でボソボソ歩く父親の肩を掴んで紙に書いた。
【お母さんのせいじゃない】
でも父親は、
「お前を産んだのは母さんだ。母さんが悪い」
そんな事ない。
何も言えない私はただ紙を父親に見せた。だけど無視してどこかに行ってしまった。
絶対に言いきれる。
私の耳は誰のせいでもない。