トーキョークラブ





「道也、酒飲みたいだけだったらさっさと帰れよ。オレはおまえが思ってるよりも忙しいんだ」



パソコンをいじりながら、オレは道也に背を向ける。




クラブDJというものは厳しい職業で、ただダンスクラブやイベントで曲を回しているだけでは、なかなか生計を立てるのは難しい。


趣味程度でやるなら問題はないが、オレは職業としてやっている。


DJだけでは食っていけないので(今のオレは充分稼いでいるが)、オレはCD製作も手掛けているのだ。



だから、趣味でたまにDJをやっているような道也とは仕事の数が違う。


まあ、それにはオレの方が人気と知名度を誇っているということも関係しているのだけど。






< 137 / 176 >

この作品をシェア

pagetop